猫が口を開けて呼吸している…病院に行くべき?口呼吸の原因と受診の目安
愛猫が急に口を開けて「ハァハァ」と呼吸している様子を見て「これって大丈夫なの?」「すぐ病院へ行った方がいい?」と不安になった経験はありませんか?
猫は本来、基本的に鼻で呼吸をする動物です。そのため、犬のパンティングとは違い、猫の口呼吸は「何らかの異常のサイン」である可能性が高く、基本的には「すぐ受診するのが正解」といえます。
また「元気そうだから少し様子を見よう」と思っていても、猫は病気がかなり進行するまで症状を隠しているケースも少なくありません。
そこで今回は、
・今すぐ受診すべき危険サイン
・様子見してよいケースとの違い
・猫の正常な呼吸との違い
・考えられる病気
・ご自宅での正しい対処法
・動物病院での検査の流れ
について詳しく解説します。
1.まずセルフチェック|今すぐ受診を検討したい危険サイン
2.そもそも猫の正常な呼吸とは?口呼吸との違い
3.猫が口呼吸をする主な原因
4.口呼吸を見つけたときの正しい対処
5.動物病院での検査・診断の流れ
6.よくある質問
7.まとめ|迷ったときはまずご相談ください
まずセルフチェック|今すぐ受診を検討したい危険サイン
猫の口呼吸で、特に注意したいのは次のような症状です。
☑ ぐったりしている
☑ 舌や歯ぐきが青白い、紫っぽい
☑ 安静時でも呼吸が速い(1分間に40回以上が目安)
☑ 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする
☑ お腹を大きく動かして呼吸している
☑ 咳を伴う
☑ 横になれず座り込むような姿勢を取っている
☑ 食欲や元気が低下している
このような場合は、呼吸が十分にできていない可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。
一方で、興奮した直後や激しく遊んだ後、暑い場所にいた後などは一時的に口呼吸をすることもあります。ただし、数分で落ち着いて鼻呼吸に戻る場合でも、口呼吸を何度も繰り返したり、以前より頻度が増えているように感じる場合には、一度動物病院へ相談しておくと安心です。
そもそも猫の正常な呼吸とは?口呼吸との違い
健康な猫は、基本的に鼻で呼吸しています。そのため、安静時に口を開けて呼吸している場合は、うまく呼吸ができていない可能性があります。
また、犬では体温調節のために「パンティング」と呼ばれる浅く速い呼吸をよく行いますが、猫では犬ほど一般的ではありません。そのため、犬と同じ感覚で「暑いだけかな」と判断しないことが大切です。
<安静時の呼吸数の確認方法>
ご自宅では、寝ているときやリラックスしているときに呼吸数を確認してみましょう。
① 胸やお腹の上下を観察する
② 15秒間の呼吸回数を数える
③ 4倍して1分間の呼吸数を計算する
一般的には、安静時で1分間20〜30回程度が目安とされています。40回を超える場合には注意が必要です。
猫が口呼吸をする主な原因
猫の口呼吸には、さまざまな原因があります。
<呼吸器の病気>
猫風邪などの上気道感染症や猫喘息では、鼻や気道の炎症によって呼吸がしづらくなることがあります。
特に喘息では、咳やゼーゼー音、呼吸のしづらさなどが続くことがあります。
<心臓病>
中高齢の猫では、肥大型心筋症が問題になることがあります。
心臓病が進行すると、肺や胸に水がたまり、呼吸が苦しくなることがあります。
<胸水・腹水>
胸やお腹に水がたまることで、肺が十分に広がらず、呼吸が苦しくなるケースがあります。
<熱中症>
高温環境では、猫も熱中症を起こします。特に夏場の室温管理には注意が必要です。
<痛み・ストレス>
強い痛みや不安、緊張によって、一時的に呼吸が速くなることがあります。
<貧血>
酸素を運ぶ力が低下すると、酸素不足を補うために呼吸が速くなることがあります。
<異物>
鼻や喉に異物が詰まることで、正常な呼吸ができなくなることがあります。
<肺がん・がんの肺転移>
肺にできた腫瘍(肺がん)や、他の臓器にできたがんが肺に転移すると、呼吸が苦しくなることがあります。
見た目には元気そうに見えても、実際には病気が進行しているケースもあります。特に猫は不調を隠しやすいため「少し変だな」と感じた段階で相談することが大切です。
口呼吸を見つけたときの正しい対処
猫が口呼吸をしている場合は、まず落ち着いて安静にさせましょう。
<ご家庭で行いたいこと>
・静かで涼しい場所へ移動する
・興奮させない
・呼吸の様子を動画で撮影する
・早めに動物病院へ連絡する
呼吸の動画は、診察時の大きな手がかりになります。
<やってはいけないこと>
・無理に抱っこして移動する
・口を開けて確認しようとする
・長時間様子見を続ける
特に、苦しそうな状態で無理に動かすと、さらに呼吸状態が悪化することもあります。
動物病院での検査・診断の流れ
動物病院では、まず問診や視診、聴診を行い、呼吸状態や全身状態を確認します。その後、必要に応じて次のような検査を組み合わせながら原因を探っていきます。
・レントゲン検査:肺や心臓の状態、胸水の有無などを確認
・血液検査:炎症や貧血、内臓の状態を確認
・エコー検査(超音波検査):心臓の動きや胸腹水の有無を確認
特に心臓病では、エコー検査が重要になるケースも少なくありません。当院では、猫への負担にも配慮しながら、その子の状態に応じて必要な検査を組み合わせ、原因を丁寧に見極めていきます。
よくある質問
Q. 猫が口呼吸しているけれど元気です。様子を見ても大丈夫?
元気そうに見えても、病気が隠れているケースがあります。口呼吸が見られる場合には、早めの受診をおすすめします。
Q. 寝ているときだけ口呼吸するのは大丈夫?
一時的な姿勢の影響などで見られることもありますが、繰り返す場合や呼吸数が多い場合には注意が必要です。
Q. 興奮や運動の後だけ口を開けて呼吸します。受診した方がいいですか?
短時間で落ち着き、普段通りに戻る場合もあります。ただし、頻繁に見られる場合や以前より増えている場合には、一度相談することをおすすめします。
Q. 症状が出た後すぐに治まりました。それでも病院に行くべき?
症状が一時的に見えても、背景に病気が隠れているケースがあります。不安がある場合には、できれば呼吸の動画をお持ちのうえご相談ください。
まとめ|迷ったときはまずご相談ください
猫の口呼吸は、犬とは違い、基本的には異常のサインと考えます。中には一時的な興奮や暑さによるものもありますが、呼吸器疾患や心臓病など、早めの対応が必要な病気が隠れていることも少なくありません。
当院では、レントゲン検査やエコー検査などを組み合わせながら、猫への負担にも配慮して原因を丁寧に見極めています。
「今は普通に戻っているから受診しても分からないかも…」と迷われる場合でも、症状が出ているときの動画があると、診察時の大切な手がかりになります。もちろん、動画が撮れなかった場合でも、そのままご相談いただいて大丈夫です。
お電話でのご相談のほか、オンライン予約・LINE予約にも対応しております。気になる様子があれば、まずはお気軽にご相談ください。
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(最終更新日:2026年6月26日)
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