犬と猫の熱中症の症状について│初期症状や対策について解説

暑い日が続いており、飼い主さんだけでなく犬や猫でも熱中症になるケースが多くなります。犬や猫は全身が毛で覆われており、人間のように皮膚から汗をかいて体温を調節できないため、熱中症になりやすい特徴があります。また、症状が重度になると命に関わることもあるため、初期の対応が重要です
今回はその症状や危険性とともに、対処法や予防法についてもお伝えします。

 

熱中症の症状

犬や猫は肉球の表面しか汗をかくことができず、主に呼吸によって体温を調整しています。体温が上がると軽度の熱中症になり、初期には口を開けてハアハアと呼吸する(パンティング)、元気がなくなる、よだれが多く流れるといった症状が現れます
重度になると脱水症状(ふるえやふらつきなど)、チアノーゼ(粘膜の色が青白くなること)などが生じ、早急に対処しなければ、命を落としてしまう危険もあります

熱中症の危険性

人間では暑さ指数(WBGT)といって、温度や湿度によって熱中症のリスクを分類できますが、動物にはそのような指標は現在のところありません。ただ先ほどご説明したように、動物は熱がこもりやすい特徴があるため、人間よりも熱中症にかかるリスクが高いと理解しておくべきでしょう。

人間では暑さ指数が28以上(気温で表すと31℃以上)だと熱中症にかかる人が急増することがわかっているので、犬や猫ではそれよりも厳しい基準25~28(気温で表すと28℃~31℃)を設け、それを超えないようにする必要があります暑さ指数は環境省のHPにて掲載されています)。

また、散歩のときだけでなく車内や室内でも、適切に冷房を使用していないと熱中症になる危険があります。具体的には、気温35℃で駐車した車内の暑さ指数は、窓を閉めてエンジンを止めると、わずか15分で危険なレベルに達するともいわれています。これは人での場合なので、犬や猫ではさらに早い段階で深刻な影響が及ぶと考えられます。

加えて、短頭種と呼ばれる犬種(フレンチブルドッグやパグなど)や大型犬(ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバーなど)は熱中症にかかりやすい特徴があります。また、若齢あるいは高齢、肥満の犬もリスクが高いといわれています。これらの要素は猫でも同様です。

熱中症になってしまったときの対処法

まずは動物の体を冷やすことを優先し、早急に動物病院を受診しましょう。散歩中の場合は、応急処置として風通しがいい日陰に移動し、体に水をかけて冷やすことで体温のさらなる上昇を防ぎます。室内や動物病院への移動中は、冷たいタオルや保冷剤を首や脇の下に入れると、効率よく体温を下げられます。

予防法

犬では、日中暑いときは無理に外出せず、気温が下がった時間帯(早朝や夕方など)を見計らい散歩しましょう。その際は緊急時に備えて、お水を持ち歩くとより安心です。
犬・猫ともに室内飼いの場合は、窓を開けて風通しをよくしたり、冷房で室温を下げたりするとよいでしょう。

環境省は熱中症を予防するため、室温が28℃になるように冷房を使用することを推奨していますが、動物が熱中症になりやすいことを考えると、25℃程度になるよう設定することをお勧めします。冷房の設定温度を25℃にしても室温が25℃になるとは限らないので、温湿度計を置き、生活空間をチェックすると安心です。

また、締め切った車内はすぐに危険な温度まで上昇してしまうので、動物を置き去りにして出かけることは避けましょう

まとめ

犬や猫は暑さに弱い生き物です。外出時には対策を講じ、室内では冷房を適切に使用することで、熱中症を予防しましょう。万が一熱中症になってしまった場合は、冷静に対応してすぐに動物病院を受診してください。

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<参考文献>
Risk Factors for Severe and Fatal Heat-Related Illness in UK Dogs—A VetCompass Study – PMC (nih.gov)
環境省熱中症予防情報サイト 暑さ指数 (env.go.jp)

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