
犬・猫の歩き方がおかしい…原因は靱帯かも?整形外科のエコー検査で分かること
「最近、愛犬・愛猫が足を浮かせて歩くようになった」
「歩き方がおかしいけれど、レントゲン検査では異常がないと言われた」
「痛そうなのに原因が分からず、このまま様子を見ていいのか不安」
当院でもこのようなご相談をいただくことがあります。
歩き方の異常や足の痛みというと骨のトラブルを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、靱帯や腱、筋肉、神経など、レントゲンでは評価が難しい軟部組織に原因が隠れていることもあります。
そうしたケースで原因を探る手がかりとなるのが、整形外科領域のエコー検査(超音波検査)です。そこで今回は、整形外科のエコー検査で分かることや、どのような症状で役立つのか、当院の取り組みとあわせてご紹介します。
■目次
1.レントゲンだけでは分からないことも|整形外科のエコー検査とは?
2.こんな症状はご相談ください|整形外科でエコーが役立つケース
3.ナガワ動物病院の整形外科エコーへの取り組み
4.よくある質問
5.まとめ
レントゲンだけでは分からないことも|整形外科のエコー検査とは?
歩き方がおかしい、足を痛がるといった症状がある場合、多くの動物病院ではまずレントゲン検査を行います。
レントゲン検査は、骨折や脱臼、関節の変形、骨腫瘍など、骨の異常を確認することを得意とする検査です。しかしその一方で、靱帯や腱、筋肉、神経といった軟部組織については、レントゲンだけでは詳しく評価できないことがあります。
<エコー検査ならではの特徴>
そのような場合に役立つのがエコー検査です。整形外科領域のエコー検査には、次のような特徴があります。
・靱帯や腱、筋肉、神経などの状態を詳しく確認できる
・関節や筋肉の動きをリアルタイムで観察できる
・比較的体への負担が少ない
・多くの場合、麻酔を使わずに実施できる
・痛みのある部位を確認しながら検査を進められる
<検査を組み合わせることが大切>
レントゲンとエコーは、それぞれ得意とする領域が異なります。どちらか一方が優れているということではなく、必要に応じて組み合わせることで、より正確な診断につながることがあります。
こんな症状はご相談ください|整形外科でエコーが役立つケース
整形外科でのエコー検査は、次のような症状が見られる場合に役立つことがあります。
・足をかばって歩いている
・歩き方に違和感がある
・散歩を嫌がるようになった
・階段の上り下りを嫌がる
・ジャンプしなくなった
・運動後だけ足を浮かせる
・レントゲン検査では異常が見つからなかった
こうした症状の背景には、骨ではなく軟部組織の異常が隠れていることがあります。
<エコー検査で確認できる異常の例>
エコー検査では、例えば次のような異常を確認できることがあります。
・靱帯損傷
・腱の炎症
・筋肉の損傷
・神経周囲の異常
・関節周囲の炎症
骨に異常が見られなくても、靱帯や筋肉などに問題があることで痛みや歩き方の異常が生じているケースもあります。そのため「異常なしと言われたけれど、まだ痛そう」「原因が分からないまま症状が続いている」という場合にも、エコー検査が診断の手がかりになることがあります。
ナガワ動物病院の整形外科エコーへの取り組み
当院では、人の整形外科領域の知見も取り入れながら、整形外科領域のエコー検査に力を入れています。
当院の副院長は約5年前から人の整形外科領域におけるエコー診断について継続的に学び、その知見を獣医療へ応用してきました。人の医療分野では、靱帯や神経、筋肉の評価などにエコー検査が広く活用されています。当院でも、その考え方を取り入れながら診断精度の向上に努めています。
さらに人の整形外科領域では、エコーの活用は診断だけにとどまりません。例えば、エコーで神経の位置を確認しながら生理食塩水を注入して神経周囲の癒着を剥離し、可動域の改善や疼痛の緩和を目指す治療なども行われています。当院でも、このような知見を参考にしながら、将来的に獣医療へ応用できる可能性について継続的に検討しています。
<靱帯や神経まで評価できるという特徴>
動物病院で行われるエコー検査は、心臓や腹部の検査が中心となることが一般的です。一方で、整形外科領域までエコーを活用している施設は限られており、当院では靱帯や神経を含めた軟部組織の状態まで評価することを目指しています。
<当院が大切にしていること>
当院では、エコー検査だけで診断を行うことはありません。まずは歩き方や姿勢、触診などで症状を丁寧に確認し、そのうえでレントゲン検査やエコー検査を組み合わせながら総合的に判断しています。
例えば、膝蓋骨脱臼(パテラ)のご相談をいただいた際にも、関節だけを見るのではなく、靱帯の伸展や部分断裂がないかを確認するため、必要に応じてエコー検査を実施しています。
膝蓋骨脱臼(パテラ)について詳しくはこちらをご覧ください
「症状から原因を考える」という姿勢を大切にし、その子にとって必要な検査を選択しています。
よくある質問
Q.…





















































































































































































SFTSとは?
重症熱性血小板減少症候群(SFTS):
SFTSウイルスによる感染症で、マダニの吸血によりヒト・イヌ・ネコなどが感染・発症し、死に至る場合もある病気です。
発症した場合のヒトでの致死率は27~30%程度と報告されており、新型コロナウイルスと比較すると15倍以上の比率となります。
また、感染した動物の排泄物や涙や唾液などの体液が粘膜を介してヒトに感染することが報告されています。
動物を飼育されている飼い主様においてはノミ・ダニ駆虫薬の塗布がワンちゃんネコちゃん、ひいてはヒトのご家族を守るための現在唯一の予防法になっております。
詳細はこちらご確認ください
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省ホームページ)
⇒SFTS感染症報道について
⇒SFTSが疑われる場合の来院について